島田市在住、44歳女性会員Fさんが成婚退会の手続きに来てくれました。
お相手は、46歳浜松市在住。
活動期間4年9ヶ月(内、交際期間5ヶ月)で成婚退会です。
40歳の誕生日を迎えたタイミングでのご入会でした。
短大を卒業してから、ずっと家の手伝いをしていました。
20年近く家族以外の人と知り合う機会もなく、自分から大勢の人がいる場所に出向く事も苦手でした。
30代の時、親のすすめで結婚相談所に入会しましたが、会いたい
内向的で人付き合いも苦手なわりに、相手には見た目や条件の良さを求めていました。
私のやる気のない態度にしびれを切らした両親が、あの手この手でお見合い話を持ってきました。
結婚させたい親と、妥協した結婚はしたくない私との間で、取っ組
自分も歳をとり、条件もどんどん悪くなっていること、当然相手だって同じで、もう理想の人に出会えない事はわかっていました。
が、どうすれば、気持ちを切り変えることができるのか分りません。
その時、エンマレッジさんのホームページで皆さんの活動を知り、お世話になってみようと思いました。
この時もまだ、理想の条件の人と結婚できないなら、どっちでもいい、と言う気持ちが大きかったように思います。
当時40歳でしたが、思っていた以上にお申し込みをいただきました。
しかし、案の定40代後半から50代以上と、かなり年上の方からのお申し込みが多かったです。
以前の相談所に比べると、自分のプロフィール写真も出来がよく、登録されている人達も、小綺麗で優秀な経歴の方が多かったように思います。
ただ、申込みは沢山来ても、会いたいと思う人からのお申込みはなく、自分の申し込みにも全くOKは来ませんでした。
前回同様、積極的に会っていこうとは思えず、気分に左右されていました。
頑張っても月に1~2回、やる気がない時は2~3ヶ月なにも活動しない時期もありました。
Yumiさんが心配してお電話をくれましたが、無理してお見合いする気になれません。
親を安心させるために渋々やっている感もあって、それが少しづつストレスになっていきました。
年齢は40代ですが、小柄で可愛らしい雰囲気のFさんは、かなりお申込みが届いていました。
活動状況を聞いても、ネガティブな感想が多く、モチベーションが下がっている印象を受けました。
お見合いをして感じたのは、結婚相談所の男性(女性)は話の得意じゃない人が多かったです。
私も苦手なので、自然に会話が膨らむという事がありません。
私も頑張らないといけない、質問を用意したり、話題を振ったり、毎回お見合いが終わる度にどっと疲れました。
お見合いも数回経験すると慣れてくるもので、緊張はだいぶなくなりました。
が、楽しめていないのも事実。
親からのプレッシャー、知らない人との会話のストレス、無理のきかない年齢などが重なり、本格的に体調を崩してしまいました。
ちょうどコロナが流行りはじめた頃で、それを機会に休会する事にしました。
活動してまだ半年しか経っていませんが、そこから1年半休会してしまいました。
休会していた1年半の中で、自分の生活に大きな変化がありました。
きっかけは家事手伝いを辞めて、外へ働きにいく事になった事だと思います。
体調が回復してきたタイミングで、福祉施設で働く機会に恵まれ、そこでやっと、自分が大人になり切れていなかった事に気づく事ができました。
職場の方が皆さん良い人で、社会経験の少ない私を温かくフォローしてくれ、自信を持たせてくれました。
家にいた頃は、自分に自信がなく卑屈になっていましたが、社会に出て、人に頼られたり求められる内に、少しづつ自信が持てたのだと思います。
なにより、自分の事が好きになれたのが大きかったです。
婚活も同じで、自分に自信のない方ほど、相手に完璧な条件を求める傾向にあります。
Fさんもずっと家事手伝いで、それを家族以外の方に褒めてもらえる機会が少なかったのもかもしれません。
休会が1年半を迎えた頃、登録更新の期限が迫っている事をお伝えしました。
Yumiさんから、「2年の更新時期だけどどうする?」と連絡があった時、不思議と「退会」という気持ちにはなりませんでした。
逆に、最後にもう1回頑張ろう、と前向きな気持ちになり、再びプロフィールが公開されました。
そのタイミングで、1通のお申込みを頂きました。
それが、今回結婚の決まった彼でした。
プロフィールや写真は正直パッとするものではなく、以前の私だったら心が動かなかったと思います。
しかし、丁寧に書かれているPR文に人柄の良さを感じ、試しにお会いしてみる事にしました。
会った瞬間、マスクに穴が開いているのを見つけ、ありえないと思いました。
礼儀のない人だし、今回はお断りするつもりでいましたが、お話をしていたら楽しく居心地の良い時間になっていました。
もちろん、交際希望をお願いしました。
今までの私だったら、絶対に許さなかったと思います。
しかし、そんな気持ちを一瞬で変えてしまうほど、不思議な魅力のある人でした。
あれほど細かい事が気になっていたFさんが、穴の開いたマスクの人に交際希望するなんて!
初回から、3時間近くお会いしました。
美術館に行ったり、食事をしながらおしゃべりを楽しみましたが、初回からこんなに楽しめたのも初めての事でした。
普段なら、気疲れして身体に不調をきたしていましたが、彼は今までの人達とは違っていました。
話題も豊富で飽きさせないのもそうですが、気のつかい方が自然でしかも一方的じゃないのです。
また、聞く・話すの分量や、自己開示の仕方など、私に丁度いいペース・バランスを提示してくれました。
慎重すぎる性格の私が、壁を作らずリラックスして話が出来ていることが不思議でたまりませんでした。
帰り際、彼から手を繋いできましたが、全然嫌ではありませんでした。
Fさんから「デートが楽しかった。」という報告は、エンマレッジで活動中初めて見た気がします。
かなりビックリしました。
2回目のデートでは、ほぼ彼の事を好きになっていました。
当初の理想のタイプとは違いますが、優しくて話題も豊富、何よりも新しい事に挑戦するのが好きという、前向きな生き方に尊敬の気持ちを持ちました。
結婚観の話も少しづつする様になりましたが、彼が私の事をどう思っているのかははっきりしません。
雰囲気だけ見ていると、もう少し時間が掛かるかもしれないと思いました、
ある時私が「あまり料理が出来ない」「貯金も少ない」と正直に打ち明けると、彼が私との結婚に不安を感じる様になりました。
その後も何かある度に、「不安があるからまだ決められない」と言われ、Yumiさんにも相談しました。
「不安をどうすれば安心に変えられるか、2人で考えてみたらどう?」
確かに解決策を彼と相談して見ようと思っていました。
彼に「料理に自信はないけれど、自宅でご飯作ってみる?」「お金の使い方について、しっかり話し合おう」と提案しましたがあまり響かず。
交際期限が近づいてきているのに、成婚退会を決められずにいる彼に、
「解決策も言わずに、不安と言われたって私だって困るよ!」
と泣きながら、抗議しました。
すると、これをきっかけに彼の態度が急変しました。
急に”好き好きオーラ”を出してきたのです。
この時、彼の不安は私の料理下手ではなく、別にあった事に気づきました。
彼に好意がある事は伝えていた様ですが、温度感までしっかり伝わっていなかったのかもしれません。
Fさんが泣いて抗議した事で、自分が好かれていると安心できたのでしょう。
愛情表現が十分出来ていなかった事を反省しましたが、家族以外の人に感情をむき出しにして気持ちを伝える事自体が初めてでした。
それが彼の心に届き、「一緒に成婚退会しよう」と言ってもらえました。
エンマレッジでの活動を振り返ってもらいました。
気が付けば、あっという間に5年近く経っていました。
今思うのは、Yumiさんにもっと相談しておけば良かったな、ということです。
ただ私が人に悩みを話すタイプではなく、逆に仲人さんからガンガン言われるのも苦手で、ある意味時間は掛かりましたが丁度いい距離感でいてくれたから、最後まで続けてこられたと思います。
相手を好きにならないと、自分から全く動けない。
そもそも、結婚相談所向きの性格ではなかったのかもしれません。
しかし、それを変えてくれた場所も、結婚相談所でした。
自立した生活を送る様になってから、ようやくここで活動する本当の意味を知れたと思います。
相談は滅多にしませんでしたが、本当に悩んだ時は丁寧にアドバイスを頂きました。
Yumiさんは、私が出来る範囲で実践すればいい、と言ってくれましたが、言われたらすぐに行動する様にしていました。
あと、毎回の様に立ち会いをしてくれた河原崎さんにも、感謝しています。
顔を見るだけで安心でき、静岡以外のお見合いの時は、とても寂しく不安でした。
お二人に支えられて、安心して活動できたことを感謝しています。
ありがとうございました。
経験がない事は、誰もが不安になり躊躇してしまいます。
彼女も同じで、試してみたら?気軽に会えばいいよ?と言われても、真面目にとらえすぎていたのでしょう。
休会後明けのFさんは、本当に人が変わった様に積極性が出ました。
当初とは違った条件ですが、理想の方に出会えて本当に良かったです。
いつまでもお幸せにね~
美味しいお菓子もありがとう〜