富士市在住43歳男性会員Aさんが、成婚退会の手続きに来てくれました。
お相手は38歳、奈良県の女性。
活動期間6年3ヶ月(内、交際期間5ヶ月)で成婚退会です。
エンマレッジに入会される2年前から、大手の結婚相談所で活動を始めていたそうです。
そこでは相談所から月に2名紹介されるだけで、自分から申し込むことができないシステムでした。
ほとんどお見合いが組めないまま1年が経過し、退会。
その後、体調を崩して入院したことをきっかけに、本気で「結婚」について考えるようになりました。
エンマレッジさんは、成婚実績が豊富で、自分から申し込みできること。
さらに費用も大手に比べてリーズナブルな点が魅力でした。
入会後は、毎月の申し込み上限(50名)をフル活用して、積極的にお申し込みをしました。
以前の相談所とは違い、写真やプロフィール文へのアドバイスもいただけたため、驚くほどお見合いが組めました。
「お見合いがたくさん組める=選択肢が増える」
この状況に喜び、どんどん欲張りになってしまいました。
「もっと良い人がいるのでは?」「綺麗な人だし、会ってみたいな」など。
本来の目的を見失い、たくさんの人からお見合いOKをもらうことに夢中になってしまい・・・。
一人ひとりの方と丁寧に向き合うことができていませんでした。
お見合いして交際に進んだ相手に対しても、相手の中身を知る前に「なんか違う」と感じればすぐに交際終了。
逆にお断りされても、「まあ、いいか」とさほど気にせず。
「ダメでもまた申し込めばいいや」としか考えていませんでした。
当時の自分は、“結婚相手が決まらない不安”よりも“お見合いが組めない不安”のほうが大きかったです。
当時の彼は、常に複数の交際相手がいる状態。
一人が終了すると、すぐに次の相手が補充されるような状況で、「本気で一人に決める気あるの?」と聞いたこともありました。
そんな活動を1年以上続けていたため、
「Aさんの性格には、複数交際は向いていないと思う」
「一人の方と丁寧に向き合う活動にしない限り、結果は出ないよ」
とお伝えしました。
Yumiさんの言葉は、自分でも痛いほどわかっていたし、本当にその通りだと頭では理解していました。
でも当時は、アドバイスを素直に受け入れられない自分がいました。
「自分でもわかってやっています」
「やりたいようにやらせてください」
つい反発してしまいました。
複数交際を繰り返していた原因のひとつに、「自信のなさ」があったと思います。
表面上は笑顔を見せてくれる相手でも、連絡が遅かったり、定番の会えない理由(仕事・友人との予定)を聞くと「関心がないんだな」と察し。
お断りされそうな雰囲気が見えた時点で、すぐに新しい申し込みをする・・・そんな繰り返しでした。
6年以上の活動で、お見合いは93回。仮交際に進んだのは59人。
お見合いや交際の数だけ見れば、とても優秀な方です。
活動中、本気で結婚を考えた方もいました。
仕事や趣味に生き生きとした方で、忙しい中でも自分のために時間を作ってくれる方でした。
お会いしてすぐに意気投合し、それまでの交際とは明らかに違うスピード感で話が進みました。
ひとつ気になったのは、彼女に離婚歴があったこと。
ただ、子どももおらず、自分の中ではそれほど大きな問題ではありませんでした。
真剣交際に進み、そろそろ親への紹介も考え始め、同居している両親に話をすると大反対を受けました。
・彼女の婚歴が気になる
・結婚相談所で出会って、なぜ離婚歴のある人を選ぶのか?
・その結婚相談所は、そういう人ばかり紹介するのか?
もちろん親には、離婚の原因は彼女にないこと、これまで多くのお見合いをしてきた中で彼女を選んだことも話しました。
しかし、頑として聞き入れてもらえず、日を改めて話しても意見は変わりませんでした。
Yumiさんに相談すると、
「Aさんの年齢なら、結婚に親の許可は必要ないと思う」
「でも実家暮らしでいる限り、親御さんにとってAさんはいつまでも子供なのよ」
「この状況で彼女が嫁いできても、きっと辛い思いをする」
と、厳しいけれど的確な言葉をいただきました。
それまで親と意見が衝突したこともなく、初めて本気で対峙しました。
家に帰ると連日話し合いが続き、食事も喉を通らず、心身ともに疲れ切ってしまい、最終的に自分が折れました。
彼女には「親の反対を押し切ることができなかった」と謝罪し、交際を終了しました。
この出来事をきっかけに、自分を見つめ直すことができました。
まずは実家を出て、一人暮らしを始めました。
年齢的に遅かったかもしれませんが、自立の第一歩になりました。
そして改めて「結婚」について真剣に考えました。
新しい家族を持つこと、本当に一緒にいたい相手とはどんな人か、お互いの家族に祝福してもらうためには何が必要なのか・・・。
今までは、自分の感情や気分でお相手選びをして、現実ときちんと向き合っていなかったと気づきました。
遅ればせながら、あの時Yumiさんに言われた言葉を思い出しました。
「一人ひとりと丁寧に向き合うこと」
ここから、自分の婚活が大きく変わっていったと思います。
落ち着いたころに、Aさんとお話する機会がありました。
素直な会員ではなかった自分に対しても、いつも親身に相談に乗ってくれたことを感謝していると言ってくれました。
「エンマレッジは、最後は成婚退会で卒業したい」
そんなふうに言ってもらえると、ますます応援したくなるのが仲人です。
「大丈夫、6年経ってもお見合いが組めるのだから、自信持って!」
そう励ました後、運命の出会いは思ったよりも早く訪れました。
奈良県から一通のお申し込みが届きました。
御殿場市や下田市でさえ「遠い」と断っていたのに、まさかの奈良!?
ちょうどフリーの状態だったことや、遠方からの申し込み自体が珍しく、気になって会ってみることにしました。
オンラインお見合いということもあり、気軽な気持ちでOKしました。
ZOOMでの40分間はあっという間で、自然に話せました。
プロフィールとギャップもなく、特別に惹かれたわけではありませんが、「もう一度会ってみたい」と思える方でした。
距離もあるので初回デートもオンライン。
会話の中で、二人とも珈琲好きでカフェ巡りが趣味、控えめで真面目な性格、静岡と奈良の街の雰囲気が似ていることなど。
共感できることが多く、リズムや空気感がとても似ていると感じました。
彼女も同じように感じてくれて、実際に会いたい気持ちが強まりました。
初めてお会いしたのは名古屋でした。
実際の彼女はプロフィールやオンラインでの印象そのままで、むしろ「こんなに可愛らしい方だったのか」と驚いたほどです。
お互い名古屋に土地勘はなく、有名な喫茶店をいくつか巡る中で、冒険しているような気分でとても楽しいデートになりました。
遠距離だし、順調には進まないだろうと内心思っていました。だからこそ、結婚観についてはあえて話さずにいました。
でも実際に会ってみると、やっぱり惹かれている自分がいて・・・。
「奈良を離れて静岡に来る意思があるのか? それを今聞いていいのか?」と悩み、Yumiさんに相談しました。
すると「まだ聞いてないの?」「婚活の場で3回も会ってるのに、なぜ聞かないの?」と注意。
また自信のなさが出てしまったと、気を引き締めるきっかけになりました。
彼女に確認すると、「静岡に行くのは全然問題ないよ」と言ってもらえ、スイッチが入りました。
次のデートでは「今度は僕が奈良に行くね」と伝えました。
奈良は観光地でもあり、外から人を受け入れる文化がある街だと感じました。
彼女が案内してくれた神社では、ちょうど結婚式が行われていて、そこから結婚観の話も自然にできるようになりました。
その中でも、お互いの親の出身地が同じ他県だったという偶然は驚きでした。
会話でぶつかることもなく、自然体でいられる相手だと確信しました。
ただ、どんなに自然な流れでも、確認すべきことはしっかり話しておく必要があります。
Yumiさんからいただいた真剣交際チェックリストをもとに、話を進めました。
彼女も「Aさんの相談所はしっかりしてるんですね」と感心してくれて、女性側にとっても早めに確認したい内容だったようです。
奈良でのデートはとても楽しく、充実した時間だったようです。
ただAさんの中では、「本当に彼女は静岡に来てくれるのか?」
そんな不安が、プロポーズ直前まで消えなかったそうです。
わざわざ泊まりで静岡に来てくれたこともあるくらいなので、そんなに心配しなくても(笑)
プロポーズは、事前にYumiさんからお相手相談所に確認していただき、彼女の希望に沿った形にしました。
サプライズはNGとのことだったので、あらかじめ日程を伝え、名古屋の少し高級なレストランで本格フレンチ。
花束を用意し、手紙も読みました。
緊張しましたが、良い返事がもらえて嬉しかったです。
エンマレッジでの6年にも及ぶ婚活が、ついに実を結びました。
「大変だったという感想かな……?」と思いましたが、
充実した6年でした。
もともと引っ込み思案な性格でしたが、婚活を通じて人と話す楽しさを知り、多くの刺激をもらいました。
たとえ結婚に繋がらなかったとしても、無駄な時間はひとつもなかったと思います。
この6年で学んだのは、「うまく立ち回ろう」と思った交際ほど、うまくいかなかったということです。
「人を好きになる」「好きになってもらう」ことは、努力でどうにかできるものではない。
相手の顔色をうかがって無理をするよりも、自然体でいられることが一番大切だと気づきました。
そのためには、一人ひとりと丁寧に向き合うことが必要です。
エンマレッジさんでの活動に、不安や不満は一切ありませんでした。
交際や活動がうまくいかず、ついYumiさんに感情をぶつけてしまったこともありましたが、 いつも本音で向き合ってくださり、冷静で的確なアドバイスをいただきました。
Yumiさんの言葉には、他の相談所で感じた“マニュアル的”なものがなく、 まるで身近な人からズバッと言われているような感覚がありました。
厳しさの中にも愛情があり、だからこそ心に響いたのだと思います。
長い期間、本当にお世話になりました。
Aさん、成婚退会おめでとうございます!
相談所では典型的な「活動長期化」のパターンにはまっていたAさん。
その渦から引き上げたくても、なかなか出てきてくれないもどかしさがありました。
でも、色々な経験を繰り返して、ようやく大切な人と出会えた時には、本当に嬉しかったです。
いつまでもお二人仲良く、お幸せにね。
美味しいお菓子もありがとう〜