沼津市在住35歳、女性会員Nさんが成婚退会の手続きに来てくれました。
お相手も同市内、36歳会社経営者。
活動期間1年5ヶ月(内、交際期間4ヶ月半)で成婚退会です。
医師として、毎日忙しくされているNさん。仕事は充実していましたが、それだけで人生が終わってしまうのもどうかと考え始めた頃でした。
毎日、プレッシャーとストレスの中で働くうちに、このまま時間だけが過ぎていくことへの不安が大きくなっていきました。
親はまだ元気ですが、いずれ一人になってしまう寂しさを思うと、仕事だけが生きがいというのはあまりにも虚しく感じます。
これまでお付き合いした方もいましたが、お相手に結婚願望がなく、ゴールの見えない関係にも疲れていました。
もちろん、自分のスキルやキャリアアップも大切です。
ですが、これからは「大切な人のために頑張りたい」その方がもっと力も湧いてくるのではないか。
――そう思うようになりました。
そんな話を同期の友人医師たちと話している中で、「婚活するなら結婚相談所でしょ」という流れになりました。
友人たちは関東在住だったため、私は地元・静岡に強い相談所を探すことにしました。
大手相談所はサポート面に不安があり、多くの成婚エピソードを紹介していたエンマレッジさんを選びました。
Yumiさんが話しやすい方だったこと、医療関係者の成婚実績が多く、こちらの事情にも理解があったことも決め手です。また、厳しい現実についても誠実に伝えてくださいました。
特に静岡県では、医師と同程度の収入の方は絶対数が少なく、自分と同程度の条件を希望するのはまず難しいこと。
さらに、一緒に始めた友人(関東圏)と比べると、活動に苦戦する可能性が高いということも事前に教えていただきました。
思っていた以上に厳しい現状でしたが、「そこは自分が稼げばいい」と気持ちに切り替えました。
その代わり、家事・育児をある程度担える人、私の医師としての仕事を理解し、支えてくれる相手を探そうと決めました。
正直、年収は400万円あれば十分だと思っていました。
働き方は医師の専門分野によってもさまざまですが、彼女の現場はほとんどが男性という環境。
産休も必要最低限しか取らず、できるだけ早く現場に戻りたい――そんな強い意志をもっていました。
ありがたいことに、お申込みは沢山いただくことができました。
静岡県内、家事ができそうなPR文、何かに秀でている人(面白そう)な人を中心に、活動中は20人の方にお会いさせていただきました。
プロフィールではしっかりした人に見えた人でも、実際のギャップに驚いた人が何人かいました。
その中でも、お見合いにジャージで現れた人には驚きました(笑)
全く会話が広がらない人、医師という仕事にマイナスな感情をぶつけてきたり、対抗心を見せる方は難しいと感じました。
逆に、わたしの経歴にコンプレックスに感じたり、「すごい」を連発してくる方も話にくかったです。
お見合いを通して失礼な人はいませんでしたが、「楽しくない人」はいました。
ただ、何人も会えば当然そういう人もいますし、相談所に限ったことではないので、そこまで気にならなかったです。
基本は出来るだけ「もう1度会う」お返事をしました。
お見合いの約半数の方と仮交際に進みましたが、1回で交際終了が多かった印象です。
お見合いでは「完全にナシ」ではなかったのでお会いしましたが、やはり興味を持てない方が多かったです。
特に、年収や条件を重視しなかったせいか、話していると知識量が物足りなく感じたり、ご自身の中にしっかりとした芯が見えず、どこかで聞いた話の受け売りなのでは…と感じてしまうこともありました。
お相手の年収は400万円以上で設定していましたが、「年収」と「知識」は比例しているのでは…?
年収は、仕事への熱意や取り組み方にもつながっているのでは…?
そんなふうに考えてしまう自分がいて、悩んでいました。
私のわがままを受け入れてくれる人を探しているのだから、文句を言える立場ではない
――そう思うと、さらに気持ちが揺れてしまいました。
本来理想とする条件は、見た目も恰好よく、本人に稼ぐ力もある人。
知的好奇心も旺盛で、わたしの仕事にも理解のある人。
でも、こんな人はいないと思っていました。
婚活仲間の友人にも、「選ぶ立場になっている」「えらそう」「強気でいる限り難しいよ」と厳しい意見をもらいました。
Yumiさんからは
「頭ではわかっていても、Nさんの気持ちが納得していないでしょ。」
「仲人の私から見ても、今の交際相手はNさんと釣り合ってない様にみえるよ」
と言っていただけた時は、交際終了なのにどこかホッとしました。
Nさんに限らず、女性医師は必ずといって同じ悩みにいきつきます。
自分と同条件の方を選んでしまうと、お相手からの要望も高く、仕事への理解が得られない。
合わせてくれる相手だと、逆に物足りなさを感じてしまう。
同じ医師でも、婚活のしやすさは男女でも大きな違いがあるのです。
入会してすでに8ヶ月、同時期に入会した友人はすでに成婚退会していました。
焦りもありましたが、結果を出すには淡々とやるしかありません。
そんな時、1件の申し込みがありました。
お写真を見た時、かなりふくよかな体型で、今までのわたしなら悩むことなくNGでした。
でも、彼の優しい目が気になったこと。会社経営者で、わたしよりも年収の高い人でした。
その時点で、わたしのPR文ちゃんと読んでいるのかな?
どう考えても、その経歴で家事や育児をメインにやれないでしょ??
そう思いながらも、まずは話してから判断しようと思いました。
彼の第一印象は、まず体が大きくて圧がすごい!
これまで会った人達は腰が低い人が多かったのですが、かなり貫禄がありました。
偶然にも医療系のお仕事をされていたのでコチラの仕事に理解もあり、ポリシーもある人なので話もしやすかったです。
「家事や育児は任せることになりますが、本当に大丈夫ですか?」と確認しましたが、問題ないとのこと。
ほんとかな?とこの時点では半信半疑でした。
特に印象が良かったわけではなく、とりあえずもう1回会ってみようと思いました。
今回、初めてNさんの年収を超える男性でした。
それだけの収入と実績のある方が、とてもNさんの条件を受け入れてくれるとは夢にも思ってもいませんでした。
初回デートでも、やはりかなり太っている姿が気になりました。
正直、並んで歩くことにも抵抗を感じるほどでした。
ただ、話をしていて会話の引き出しも多く、興味も似ていました。また、猫好きなのも同じで印象が良かったです。
今までなら、食事のマナーやニワカ的な会話に敏感に反応してしまうのですが、彼にはそれを感じません。
2回目のデートでも、いきつけのBARに連れていってくれました。
彼は食事はもちろん、タクシー代なども、一切お金を出させてくれません。
無理に出そうとしても「僕が払いたいので、顔を立てていただけますか?」と紳士的な対応が、本当にすごいと感じました。
Yumiさんへの報告も「見た目以外は気になるところはない」という報告をしていました。
彼からの好意は感じていましたが、異性として魅力に感じることはできずにいました。
「そんなに体型が気になるなら、健康のためにもダイエットを頑張ってほしいと伝えてみたら?」
とアドバイスをいただきましたが、本人に直接言うのは躊躇していたのです。
ところが、真剣交際の話になった時、彼から「僕と一緒に歩くの、恥ずかしい?」と聞かれ、思わず「うん」と答えてしまいました。
ひどい事を言ってしまったと思いましたが、それでも彼は嫌な顔ひとつせず、「ダイエット頑張るよ」と言ってくれました。
また、どうしても子供が欲しいので、事前にブライダルチェックを受けてほしいと伝えると行ってくると即答してくれました。
ただ、子育ての話になった際に、彼から「正直、自信がない」と言われてしまい、その言葉に思わずカチンときてしまいました。
今振り返れば、彼は自分が確実にできることには「YES」と答えられても、子育てのような未経験のことには、軽はずみに「できる」とは言えない誠実な人でした。
しかし当時の私は、まだ彼を「自分にとって便利な旦那になれるか?」という視点だけで見ていたのだと思います。
この時のNさんは、頭では「彼はきっと理想の旦那さんになる」と分かっていたはずです。
それでも、どうしても体型や見た目が気になってしまい、「男性として好きになれる理由」を探しているように見えました。
お二人の交際の中で、これを埋めることに1番時間が掛かかりました。
少しづつ気持ちに変化が出てきたのは、ダイエットを頑張る彼の姿をみてからです。
12キロ減量したと聞いた時は「わたしのために頑張ってくれた」とそれだけで十分でした。
また、独身男性が本来行く場所ではないブライダルチェックも、一人で行ってくれたことで、心からありがとうという気持ちと、「この人、わたしの為にここまでしてくれるんだ」と感激してしまいました。
今まで、耳障りのよい事を言ってくれる人は山ほどいましたが、実際に行動に移せる人はいませんでした。
彼はわたしのためにというよりも、元々が行動力がある人。
信用出来る人だと安心できました。
恋愛で感じる「好き」とは、また違った感情が彼にあるとNさんが話してくれました。
彼に対しては、「この人を悲しませたくない」という思いがとても強く、それほどまでに思えたのは彼だけです。
これまでは恋愛至上主義で、心がときめく相手を追いかけたいタイプ。
「私が好きならそれでいい」と思っていました。
けれど、こんなにも大切に扱われ、女性として丁寧に、そしてパートナーとして尊重してくれたのは、彼が初めてでした。
また、彼が私の家族と接する姿を見て、気づいたこともあります。
結婚して別所帯になることで、両親との関係が薄くなってしまうのではという怖さがありましたが、彼と一緒だとその不安は不思議となくなりました。
自然に家族の輪に溶け込み、まるで家族がひとり増えたような安心感を与えてくれたのです。
両親からも「いい人を見つけたね」と喜んでもらえました。
プロポーズには、なんと複数の指輪やアクセサリーが準備されていたそうです。
ブライダルの最高峰、H社の婚約指輪と結婚指輪・高級ブランドB社のファッションリングに加えて、なんと彼の手作りリングとブローチまで!
彼はいつもわたしの予想を超えてくるのです(笑)
エンマレッジでの活動について聞いてみました。
長い様であっという間の活動期間でした。
お見合い後に病院へ戻り、研究論文を書きながらの婚活は、大変なことも多くありました。
理想と現実のギャップに悩んだり、自分本位な考えをしてしまい、友人に注意されたこともあります。
そんな私のそばで、いつも誠実に向き合い、支えてくれた彼のおかげで、考え方も大きく変わりました。
仲人のYumiさんにも、遅い時間にも関わらず、すぐにお電話に出ていただき、愚痴のような相談にも耳を傾けていただきました。
話しやすく、何でも相談できる存在で、とても心強かったです。
気づけば毎回1時間近く話してしまうほどで、本当に丁寧にサポートしていただきました。
このご縁を結んでいただけたこと、心から感謝しています。
そして、彼に出会えたことが、何よりの幸せです。
Nさんとのお話は、わたしも毎回楽しく報告が楽しみに感じていました。
愚痴ではなく、考えはすでに決まっていてその整理のお手伝いをしただけです。
どちらかに負担や我慢があるわけではなく、双方がリスペクトしあえる理想的なお相手だった様です。
いつまでもお幸せにね~
美味しいお菓子もありがとう〜